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緑内障の治療

緑内障の治療

緑内障の治療は、病気の進行をくい止めるために眼圧を低くコントロールすることが最も有効とされています。
治療法としては薬物療法、レーザー治療や手術が一般的です。閉塞隅角緑内障の発作時に有効な治療法としては、点滴療法が挙げられます。
※現在、視神経の障害による視野の欠損を回復する方法はございません。
定期的な検査、点眼による治療をしっかり行い進行を出来るだけ抑えましょう。

薬物療法
点滴療法
レーザー治療
手術

薬物療法

眼圧を下げるために使われる薬は、主に房水の産出量を減らしたり、房水の流れをよくする薬です。
まず点眼薬からはじめ、最初は1種類の薬で様子を見ながら、途中で薬を変更したり、また2~3種類を併用することもあります。

お薬の分類

交感神経遮断薬

交感神経の受容体に対して、遮断(抑制)的に作用するものです。房水の産生を抑制することで眼圧を低下させます。
薬理学的なことは割愛させていただきますが、交感神経の受容体にはα1&2とβ1&2があることをご承知下さい。
この系統の薬は、喘息の誘発・悪化や心臓病の悪化などの副作用が起こることがあるので、これらの危険がある人は禁止(薬によっては慎重投与)ということになっています。

交換神経刺激薬

交感神経を刺激し、房水の産生抑制と房水の排出促進の作用によって眼圧を低下させます。
塩酸ジピベフリンはプロドラッグと呼ばれる薬剤で、眼内でエピネフリンに変わることによって効果を発揮します。

副交感神経刺激薬

副交感神経を刺激することによって、房水の排出を促進させて眼圧を低下させます。また、瞳を閉じる作用もあります。

プロスタグランジン関連薬

こちらは炎症に関係する物質ですが、代謝物が房水の排出促進作用によって眼圧を低下させることが明らかとなり、現在2種類の薬が市販されています。
交感神経遮断薬と併用するとさらに効果的ですが、この組み合わせにより角膜に傷がつくことがあるため注意が必要です。

炭酸脱水酵素阻害薬

毛様体(房水を作るところ)にある炭酸脱水酵素を阻害し、房水産生を抑えて眼圧を下げる薬です。
以前は飲み薬しかなく、腎臓・尿道結石などの副作用が問題でしたが、現在はそのような副作用の心配がほとんどない点眼薬も市販されました。

点滴療法

閉塞隅角緑内障の発作時に有効な治療法として、点滴療法が挙げられます。

レーザー治療

急性緑内障の場合や薬物療法で眼圧コントロールが不十分な場合、レーザー治療や手術を行います。

グリーンレーザー光凝固装置

レーザーを虹彩にあてて穴を開けたり、線維柱帯にあてて房水の流出を促進します。
詳細はこちら

グリーンレーザー光凝固装置

SLT

SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)とは、主に開放隅角緑内障の治療方法のうちの一つです。
眼の中は房水という液体で満たされています。房水は常に毛様体から分泌され同じ量が繊維柱帯から排出されることで眼の中を循環しており、これにより眼球内の圧力(眼圧)を一定に保つ働きがあります。しかし、これが何らかの原因によって房水の排出が妨げられる(例 繊維柱帯が詰まる等)と、眼球内に房水が溜まり、眼圧の上昇・緑内障の進行につながります。
SLTは繊維柱帯で房水の流出を妨げている色素細胞をレーザーで打つことで、流れを改善し、眼圧の低下を図る治療です。日帰りで行うことが可能で、点眼を忘れがち・手間に感じている方や、ご懐妊中や副作用等の理由で点眼治療が難しい方にもご検討いただける治療方法です。

SLT

手術

房水の流れを妨げている部分を切開し、流路をつくって房水を流れやすくする方法や、毛様体で房水の産出を抑える方法などがあります。

手術について

担当医紹介

院長: 新川 恭浩 (日本眼科学会認定 眼科専門医)

定期非常勤: 安藤 祐子 (日本眼科学会認定 眼科専門医)

定期非常勤: 寺内 博夫 (日本眼科学会認定 眼科専門医)