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黄斑浮腫

黄斑浮腫とは

網膜の中心となる黄斑部に液状な成分がたまり、浮腫みを起こし視力が低下する病気のことを言います。
糖尿病網膜症網膜静脈閉塞症、その他の原因から視力にとって最も重要な部位である黄斑部に浮腫が生じることを言います。
おもな症状は、視力低下、ゆがんで見える(変視症)、ぼやけて見える(霧視)などです。
黄斑浮腫は、いろいろな病気から引き続いて起こることがあります。
たとえば、網膜静脈閉塞症に伴う眼底出血の時、糖尿病網膜症の時、サルコイドーシスやベーチェットなどに伴うぶどう膜炎の時などです。
これらの病気で、血管からの水分の漏れが多くなると、網膜の浮腫(むくみ)として、発症するのです。

黄斑浮腫の検査

視力測定、眼底検査のほかに、DRI OCT Triton(3次元眼底像撮影装置)の撮影が役立ちます。
視力は、症状の経過観察における指標として重要です。
眼底検査では、黄斑部の網膜の上にある膜やそれにより生じた網膜の引きつれ(しわ)を観察します。
これらに加え、OCTでは、網膜の断層像がとれます。
OCTでは、浮腫の形状や範囲をより正確に観察することができます。

黄斑浮腫の治療

黄斑浮腫の治療法にはいくつかあります。
まず、上述のような原因となる病気の治療が必要です。それにより浮腫(むくみ)がすぐに解消すればいいのですが、なかなか解消せず浮腫(むくみ)が続くと、だんだん網膜の神経が傷み、機能が戻らなくなってしまうことがあります。
ここでは、そうならないようにすることを目的とした対症療法について説明します。

外来でできる方法には、ステロイドの局所注射があります。
元来、ステロイドには局所の浮腫(むくみ)をとる働きがあることが知られています。
そこで、比較的長い期間効果を持続するケナコルトというステロイド製剤を、結膜下に注射します。
ときに、この薬のために眼圧が上がることがありますの で、注射をしたら約一週間後に眼圧測定のために来院していただく必要があります。
また、眼圧が上昇したら、そのための治療(主に点眼薬)をする必要が出てきます。

この方法で効果がない場合には、手術をすることもあります。硝子体手術です。入院の上、局所麻酔で行います。
いずれも、治療後直ちに見えるようになるわけではなく、時間をかけてゆっくり回復を待つ必要があります。
発症から治療までの時間が長いと、回復に限度があることもあります。
また、上述の黄斑浮腫の原因となる病気の状態によっては、再発を繰り返すことがあります。
早めの受診をおすすめします。

上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。

新宿東口眼科医院の専門医紹介

院長新川 恭浩(日本眼科学会認定 眼科専門医)

新川医師
所属学会
日本眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本網膜硝子体学会、日本眼科手術学会
経歴

平成13年 熊本大学医学部卒
平成14年 京都大学医学部 眼科学教室入局
平成14年 島田市立島田市民病院 勤務
平成20年 高松赤十字病院 勤務
平成22年 公益財団法人田附興風会 北野病院 勤務

平成26年10月~新宿東口眼科医院 勤務
平成27年9月 新宿東口眼科医院 院長 就任

定期非常勤遠藤 一葉(日本眼科学会認定 眼科専門医)

遠藤医師
経歴

平成10年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業
平成17年 東邦大学医学部大学院卒業

職歴
平成13年 東邦大学医学部付属病院
平成17年 千葉大学医学部付属病院
平成21年 船橋中央病院

主な論文

Persistent functional and morophological abnormalities of macula after successful retinal detachment surgery.

Changes in multifocal oscillatory potentials after internal limiting membrane removal for macular hole.