シェーグレン症候群とは | 新宿駅東口徒歩1分の眼科|新宿東口眼科医院
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111:シェーグレン症候群とは

こんにちは、新宿東口眼科医院です。 今年も残す所、あと10日余りとなりました。本年は皆様にとっていかがでしたでしょうか? 来年も何卒宜しくお願いいたします。 今週のテーマは「シェーグレン症候群とは」です。 「シェーグレン症候群」聞きなれない方も多いと思いますが、1933年にスウェーデンの眼科医ヘンリック・シェーグレンの発表した論文にちなんでその名前がつけられた疾患です。日本では1977年の厚生省研究班の研究によって医師の間に広く認識されるようになりました。 ①ドライアイなどの乾燥症状を伴う中年女性に多い疾患 唾液腺や涙腺(るいせん)を代表とする外分泌腺の障害により、口腔や鼻腔、眼球の乾燥症状、つまりドライアイや鼻・口内の渇きなどを特徴とする自己免疫性疾患です。 免疫は自己と他を識別し反応する身体の仕組みですが、シェーグレン症候群のような自己免疫性疾患は、自己の身体の成分を排除する方向に向かい、免疫力を低下させます。そのためウイルスや細菌などから眼や喉を守り、体外に排出するために分泌される涙や唾液等の体液の分泌が妨げられます。 シェーグレン症候群は関節リューマチや膠原病などに伴って発症する二次性シェーグレン症候群と、単独で発症する一次性シェーグレン症候群の2つに分けられます。 この疾患の発症年齢は50才代がピークとなっています。少数ですが、子供や80才の老人まで発症することもあります。男女比は男1人:女14人となっています。つまり中年女性に圧倒的に多い疾患となります。 原因ですが、遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、更に女性ホルモンの要因が考えられています。これらの4つの要因が複雑に関連し合って発症するものと考えられ、どれか一つの原因で発病するわけではありません。たとえば遺伝的要因に関して言えば、同一家族内で、シェーグレン症候群が発症する率は約2%位とされています。遺伝的要因だけ見れば決して高いわけではありません。 乾燥症状以外の症状として耳下腺腫脹(じかせんしゅちょう)、関節炎、レイノー現象、皮疹(ひしん)、出血斑(紫斑〈しはん〉)などを認めますが、関節痛(炎)が最も多発する症状です。 ※レイノー現象とは主に手の指に認められるもので、寒いところに身体をおいたり、冷水に手指を浸した場合に手指が突然白くなった後、紫色に変色し、その後に元に戻る現象を指します。 ②複数の診療科での検査により診断 シェーグレン症候群の患者さんはその特徴から眼科、耳鼻科、歯科口腔外科、内科などいくつかの診療科を訪ねることになり、その診断も治療もこれらの診療科が協力して行わなければうまくいきません。わが国には1999年に作られた診断基準があり、これに則って診断がなされています。 (1)口唇小唾液腺の生検組織でリンパ球浸潤がある。 (2)唾液分泌量低下がガムテスト、サクソンテスト、唾液腺造影、シンチグラフィーなどで証明される。 (3)涙の分泌低下がシルマー試験、ローズベンガル試験、蛍光色素試験などで証明される。 (4)抗SS‐A抗体か抗SS‐B抗体が陽性である。 この4項目の中で2項目以上が陽性であればシェーグレン症候群と診断されます。 眼科検査として涙液量は濾紙(ろし)を目の縁につけ一定時間の分泌量を測定する(シルマー試験)と同時に、角膜や結膜の損傷を色素を点眼することにより調べます(ローズベンガル試験、蛍光色素試験)。また、自己抗体である抗SS-A抗体、抗SS-B抗体が高率で検出されるかどうかなどを血液検査で調べます。 これらの検査はいわば状況証拠になるわけですが、決め手はなんといっても生検病理組織検査になります。唾液腺や涙腺のごく一部を採取し、病理学的にこれらの外分泌線の障害を直接観察する方法です。涙腺を採取するのは様々な意味で困難を伴うことが多いことから、口唇の小唾液腺を採取する場合が一般的です。 ③現状では対症療法が中心 現状では根本的にシェーグレン症候群を治癒させることは出来ません。したがって治療は乾燥症状を軽快させることと発症を抑える事の2つとなります。 乾燥症状の軽減に関しては毎日の点眼や口腔内の清潔等を心がける必要があります。エアコン、飛行機の中、風の強い所、タバコの煙などに注意が要ります。皮膚に対して、石鹸の使用、頻繁に風呂に入ること、特に熱い湯は良くありません。 また発症を抑えるためには規則正しい生活、休養、バランスのとれた食事、適度の運動、ストレスを取り除く等の注意が必要です。

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アクセス

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