結膜下出血とは
程度はさまざまで、黒目の横がわずかに赤くみえる程度のものから黒目の周囲が真っ赤で、黒目の下の方には血がたまったようになるものまであります。充血とは違い,赤い線が増えるのではなく,赤く染まったように見えます。
結膜下出血の症状
1.出血の程度
2.自覚症状
3.症状の経過
結膜下出血の原因
1.眼局所の要因
2.全身性疾患
3.原因不明のもの
の3つにわけられます。
いずれも、出血自体は、軽度であれば10日前後で自然吸収され白目にもどるため、治療の必要はありません。ただし、眼局所の要因や全身性疾患の場合は、原因疾患の治療が必要です。眼科医に診察してもらい指導をうけましょう。
1.眼局所の要因
◇眼外傷、手術によって起こります。
穿孔性眼外傷は感染の予防などのため直ちに穿孔部を閉じる必要があります。なかなか消えない結膜下出血は穿孔性眼外傷が隠れている場合もありますから、眼科医に相談してください。
◇急性結膜炎
急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎などにおこります。この場合は、痛みや目やに、涙が増えるなどのほの自覚症状があります。眼科の診察を受け、ほかの人にうつさなよう十分注意してください。
2.全身性疾患
◇動脈硬化、高血圧、糖尿病、出血性素因(貧血、白血病、紫斑病など)、腎炎にともなって起こります。
繰り返し結膜下出血がおこる人は上記の疾患の疑いがあります。内科で異常がないかどうかしらべてもらって下さい。ほとんどの場合、結膜下出血がおこった後に眼底出血がおこることはありません。しかし、上記のような疾患が原因の場合は眼底出血がおこり、失明することもありますので注意してください。
◇急性熱性疾患にともなって起こります。
マラリア、猩紅熱(しょうこうねつ)、ジフテリア、コレラ、発疹チフス、インフルエンザ、麻疹などでも結膜下出血がみられます。 原因疾患の治療を最優先してください。
3.原因不明のもの
誘因がはっきりしないことも多いですが、いくつかの誘因を挙げておきますと、くしゃみ・せき、過飲酒、月経、水中メガネのしめすぎなどです。
結膜下出血の治療
- 繰り返しおこる人は、内科を受診してください。
糖尿病、高血圧、血管や血液の異常がないかをしらべてもらいましょう。 - 出血以外に痛みなどの症状があるときは、必ず眼科医に申し出てください。
- 眼外傷がおこったときの状況は詳しく伝えてください。
鋭利なものや金属片などで眼外傷をうけたり、ボールや転倒などで眼球の最も弱い部分が外傷をうけたときなど(穿孔性眼外傷)はすぐに治療が必要です。外傷の後、結膜下出血が長引く場合は、必ず精密検査をうけてください。
関連疾患
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。