131:薬の副作用について
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
ゴールデンウィークが明けましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目ですので、お体には十分お気を付けくださいませ。
今回のテーマは「目薬の副作用」です。
皆様は目薬を使用された際に痛みやかゆみ等といった症状があらわれたことはございますか。
<点眼による主な副作用>
主な副作用として、眼刺激感、目のかゆみ、角膜障害(眼痛、見えにくい、目の異物感)、眼瞼炎(まぶたのただれ)などが報告されています。
眼科において処方される点眼液の副作用として以下のものが挙げられます。
(抗菌剤)・・・刺激感、掻痒感、過敏症状など
(抗アレルギー剤)・・・刺激感、まぶたの腫れ、乾燥感、接触性皮膚炎
(ステロイド入り抗炎症薬)・・・長期連用時の眼圧上昇、創傷治癒遅延、易感染性など
(角膜治療薬)・・・刺激感、掻痒感など
(散瞳剤)・・・過敏症状、眼圧上昇など
<副作用が生じる原因>
一般に、点眼薬には薬効成分以外にpHや浸透圧などを調整する成分が含まれています。
さらに、口をあけた後の細菌汚染を防ぐために、多くの点眼薬には防腐剤が添加されています。
長期にわたって点眼の使用を続けるとこれらの添加物による接触性皮膚炎などの副作用を生じる場合があります。特に点眼薬を一回に2~3滴以上つけたり、点眼した後にあふれた液をよく拭き取らなかったりするとこのような副作用が生じやすくなります。
また、ステロイド入り抗炎症薬に含まれる副腎皮質ホルモンが稀に緑内障を引き起こすことがあるので長期にわたる使用には注意が必要です。
緑内障の治療に関してはこちらをご覧ください。
https://www.shec.jp/disease/shec-glaucoma/
点眼時には用法用量を守り、副作用を抑えるためにもつけすぎに注意しましょう。また、2種類以上の点眼薬がある場合、後の点眼薬は5分以上置いてから点眼しましょう。
点眼液の使用方法についてはこちらをご覧ください。
https://www.shec.jp/tenngann.html
この他に、特定の薬物に対して体がアレルギー反応を示す場合があります。これを薬物過
敏症と呼び、その存在がわかっている場合には慎重に薬物を選ぶ必要があります。何らか
の薬物アレルギーの既往がある場合や、妊娠中もしくは妊娠の可能性がある場合には、お
手数ですがご来院された際にその旨をお申し出ください。
目薬の副作用を避けるために、市販の目薬を含め、目薬を使っておられる方は、定期的な眼科受診をお勧めします。
副作用を抑えるためには以下の点をご参考になさってください。
点眼の際に・・・
1)目薬の使用量は医師の指導に従い、つけすぎに注意しましょう。
点眼後に・・・
1)目頭と鼻の間を数分圧迫し、全身への吸収を抑えるなどの対処をしましょう。
2)目薬をよく拭き取る、洗い流すなどの対処をしましょう。
3)のどに流れる目薬はうがいで洗い流しましょう。
当院へご来院された際に・・・
1)持病やアレルギーのある方、また妊娠中の女性はその旨を医師にお伝えください。
2)目薬を使い始めた前後の目や身体の様子をしっかり観察し、医師に報告してください。
点眼による副作用があらわれた場合にはすぐに使用を中止し、ぜひ、お気軽にご来院ください。また、上記以外でも気になる症状があらわれた場合にはご相談ください。