257:立体視とは
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
秋晴れの心地よい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「立体視とは」です。
「立体視とは」
ものを三次元的に見る力で、人間の視機能の中で最も高度な機能です。
左右眼の位置の違いから、眼に映る像は左右眼で異なり、その像のズレ(視差)から立体視は生まれます。
左右眼で異なる像を脳が一つのものとして統合することにより、立体的に見えるのです。
「立体視の成立条件」
立体視が成立するためにはいくつかの条件があります。そのうちの二つをご紹介します。
①左右の視力が同等かつ良好である事
たとえば、コンタクトレンズや眼鏡での矯正が上手くできておらず、両眼ともにハッキリと見えていない場合、左右眼に映る像はぼやけたものとなります。そうすると、脳はぼやけた像を統合することが出来ず、立体視は生まれません。
また、左右眼で視力の差がある場合は、片眼には鮮明な像、他眼にはぼやけた像が映ることになります。この場合も、脳は鮮明な像とぼやけた像の二つを統合することが出来ず、立体視は生まれません。
左右眼に鮮明かつ同等の像が映らなければ、立体視は生まれないのです。
②眼位・眼球運動に異常がない
斜視や眼球運動(眼の動き)に異常があると、左右眼が同じ方向に向かず、眼に映る像は左右で全く違うものとなり、ものがダブって見えます。この状態を「複視」といいます。
複視がある状態では、立体視は生まれません。
「立体視機能を使った技術」
立体視機能を使用した技術はいくつか存在しますが、3D映像が代表的なものの一つです。
3D映像を見るための眼鏡は、左右眼に違う像が見えるようになっています。微妙に異なる二つの像を脳が統合することにより、立体的に見えるのです。
立体視が成立するためには、目のあらゆる機能が正常であることが条件になります。視力の低下を含め、見づらさがある場合には、眼鏡やコンタクトレンズのチェックをおすすめします。
当院では眼鏡やコンタクトレンズのチェック・処方、斜視検査を行っております。気になる症状がございましたら、医師・検査員にご相談ください。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
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