263:点眼薬の使用法
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
朝晩めっきり冷え込むようになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは「点眼薬の使用方法」です。
<保管方法について>
添付文書で冷所または冷蔵保管等の指示がある医療用点眼剤は、室内に放置すると品質が低下する場合があるので、凍結を避けて冷蔵で保管します。その他の点眼剤は、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。点眼剤には、光が当たると分解しやすい成分が含まれていることがあり添付文書に遮光の記載がある場合は、必ず添付の点眼剤の袋に入れて保管します。点眼剤は通常、外出時も携帯して使用できますが、高温化で長時間曝される場所には保管しないようにしましょう。
<点眼の順番について>
点眼するときは、下まぶたをひっぱり容器の先がまつげや、まぶたの縁に触れないように赤目のところに1滴落とします。それ以上点眼しても目の外に流れてしまいます。
2剤以上の点眼剤が処方された場合には、先に点眼した液が後に点眼した液によって洗い流される可能性があるため、その点眼間隔を5分以上あけることが望ましいといわれています。最も効果を期待する点眼剤を、洗い流される心配のない最後に点眼します。
軟膏が処方されている場合は、軟膏を一番、最後に入れます。
<市販薬と処方薬の違いについて>
目薬は医師から処方される医療用点眼薬と、お店で自由に買える一般用点眼薬に分けることができます。医療用点眼薬と一般用点眼薬は使用用途が違います。まず普通の目薬は目の疲れ、潤い、充血回復などの目をリフレッシュや爽快感を得ることが目的となっています。根本的に目の治療を目的としては製造されていません。一方で医師から処方される目薬は目の疾患治療を目的として作れられています。防腐剤が入っていない目薬などは、開封したら10日以内には使い切ってください。これらの違いは有効成分の配合量です。一般用のほうは医療用に比べて有効成分が少なくなっていますので効果もそれほど大きく期待出来ない場合がほとんどです。
<使用期限について>
医療用点眼剤の使用期限は、指示がない限り開封後1ヶ月以内、一般用点眼剤は3ヶ月以内を目安に使い切るようにと言われています。
薬を使用するときは、先生の指示や添付文書に従って点眼しましょう。
●上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
●一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。