276:健診でひっかかったらどうする
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
少しずつ春の陽気になってきました。
今回のテーマは「健康診断で指摘を受けたらどうする」です。
人間ドックや健康診断で眼科の受診を勧められたことはありませんか。
再検査を勧められた項目が視神経なのか、網膜なのか、視力なのかで、眼科での検査内容が変わってきます。
○ 視神経で指摘を受けたら
視神経乳頭陥凹拡大(ししんけいにゅうとうかんおうかくだい)、緑内障の疑いなどの結果が出ましたら、眼科での精密検査が必要となります。
自覚症状がない場合も多いので、まずは早めの眼科受診をお勧めします。
視神経乳頭陥凹の拡大は緑内障の疑いがあるということです。
緑内障は一度悪くなると元に戻らないので、早く病気を見つけることが大切です。
当院では緑内障の治療に力を入れており、緑内障専門医の診察を受けて頂けます。
ハンフリー静的視野計、FDTスクリーナー以外にもゴールドマン視野計、光干渉断層計(OCT)、を装備し丁寧な説明を心がけております。
まずは、ご予約ください。
TEL03-5363-0507
○ 網膜で指摘を受けたら
網膜の中心部は視力に最も関係している部位です。
中には糖尿病性網膜症のような失明に至るような病気もありますので、網膜に所見があった場合には早めに眼科受診をしましょう。
検査の内容について
○眼底検査 網膜は眼の奥の検査になるので、目薬を点眼し、瞳孔を広げます。
検査の日はお車などの運転は出来ません。
また、検査後5,6時間はまぶしい状態が続き、お手元の細かい作業がしずらくなりますが、自然に元に戻ります。検査、診察の所要時間は1時間程とお考え下さい。
○ OCT(光干渉断層計)OCTは網膜の断面の様子を短時間で撮影します。
当院では網膜・硝子体専門外来を設けており、より専門的な診察が可能です。
お気軽にご相談下さい。
TEL03-5363-0507
網膜の主な疾患
◆ 糖尿病性網膜症
糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムのはたらきをしています。
糖尿病網膜症は、糖尿病腎症、糖尿病神経症と並んで、糖尿病の三大合併症といわれます。定期的な検診と早期の治療を行えば病気の進行を抑えることができますが、実際には日本の中途失明原因の代表的な病気です。
◆ 高血圧眼底
高血圧性眼底では、網膜の動脈のところどころが細くなります。
病状が進むと、網膜の出血やむくみが現われます。
さらに高血圧症がもっとも悪化した場合には、視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)(眼底のほぼ中央にある、網膜の神経と血管が集まっていて脳につながっているところ)が腫れてきます。自覚症状はほぼありません。
眼科で定期的に眼底検査を受けるとともに、内科での高血圧症の治療を行ないます。
また、とくに異常を感じなくとも、毎年定期的に健康診断を受けることが病状悪化の予防につながります。
◆ 網膜中心静脈閉塞症(CRVO)
網膜の静脈の血管が詰まる病気です。糖尿病網膜症と並び、眼底出血を起こす代表的な原因に挙げられます。50歳以上の年配の方に起こりやすく、高血圧と関連があります。
静脈が詰まると網膜の血管から血液があふれ、網膜が障害される病気です。黄斑部(おうはんぶ)(ものを見る中心の部分)が障害されると、急にものが見えなくなります。
◆網膜静脈分岐閉塞症(BRVO)
網膜静脈分枝閉塞症は主に、網膜内の動脈と静脈の交叉部の血栓によって、血流が途絶えることで発病します。閉塞した部分より末梢側の血管から、行き場を失った血液があふれ出して、眼底出血や浮腫を起こします。出血している部分は、瞳孔から入ってくる光が網膜まで届かないため、その部分の視野が遮られます。
○視力で指摘を受けた場合
近視、遠視乱視の進行によるものなのか、眼の奥に異常があるのかを調べる必要があります。
特に、黄斑部という物を見るために最も重要な部分が障害されるとそれ以外に網膜に異常がなくても視力が著しく低下します。
そのため、放っておいてしまうと、早期発見が出来なくなり、治療が難しくなってしまうケースも少なくはありません。
視力低下は最も一般的な眼科主訴であり、かすみや物が見えづらい、などという自覚症状があります。
まずは眼科受診をしてみないと原因は分かりません。健康診断の結果を持って、眼科を受診しましょう。
お気軽にご相談下さい。