559:涙はどうしてしょっぱいの?
こんにちは、新宿東口眼科医院でございます。
一日ごとに寒さが深まり冬の気配も感じられる季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のメルマガのテーマは「涙はどうしてしょっぱいの?」です。
・涙の正体
涙は98%がカリウムやナトリウムなどの電解質を含んだ水で、残りの2%がタンパク質や抗菌効果のある成分です。涙の味は、涙に含まれるナトリウムによるものです。涙は涙腺という上まぶたにある器官で作られます。涙腺の中には毛細血管があり、涙腺の毛細血管から液体成分のみを取り出したものが涙の主な成分です。そのほかにマイボーム腺から分泌される油分や、眼球表面の細胞から分泌されるムチン層も涙に含まれており、この二つは目の上で涙がすぐに蒸発することを防いだり、涙が部分的に少なくならないよう安定させたりする役割があります。
・涙のはたらき
涙には様々な役割があります。例えば、眼球を乾燥から守り、目の表面を滑らかにすることで、きれいな見え方を維持することができます。傷ついて汚れたレンズを通しても曇った映像にしかならないように、目の表面が涙できれいな状態でないと、物をきれいにみることができなくなります。ドライアイの症状の中に「かすみ、見えづらさ」があるのはこのためです。また、角膜表面には血管がないので、涙によって細胞に酸素や栄養を運んでいます。涙の中には細菌感染を防ぐ成分や、目の表面の傷を治す成分も含まれているため、目に軽い傷ができても、すぐに直すことができます。
意外と奥が深い涙のはたらき、いかがでしたか?
涙に関する疾患といえば、「ドライアイ」がありますが、パソコンやスマートフォンで目を酷使する現代にはとてもよくある疾患です。
当院には角膜、ドライアイを専門とした医師、外来もございます。涙について少しでも気になることがありましたら、ぜひ当院にてご相談ください。