588:ボトックス治療とは
こんにちは、新宿東口眼科医院です。
今週のテーマは「ボトックス治療とは」です。
痙攣しているまぶたの筋肉に、ボツリヌス毒素を注射することで筋肉を弛緩させ痙攣を抑える治療のことです。眼瞼痙攣や片側顔面痙攣の方に用います。
ボトックス(ボツリヌス毒素)は、神経の伝達を阻害する毒素で、筋肉を麻痺させる作用があります。A型ボツリヌス毒素であるボトックス(注射液)は1989年に米国で承認された後、日本では1996年より眼瞼痙攣に対して保険承認を受けました。
作用
- 注射後、2~5日で効果が現れてきます。
- 2~4週間で効果が最大になります。
- 3~4か月で減弱していき、再び注射前の状態に戻ります。
- 再投与後は4~5か月の持続効果が期待できます。
※定期的な再注射が必要になります。
副作用
注射により筋肉を麻痺させるため、瞼が閉じにくくなること(閉瞼不全)があります。それにより、目の乾きや涙が出るなどの症状が出てしまう場合もあります。
他には、眼瞼下垂、複視、頭痛、めまい、発疹、全身の筋力低下などが起こりえます。
閉瞼不全、眼瞼下垂、複視は時間の経過とともに軽減します。その他の症状は一過性のケースが多く、アレルギー反応が起きる時は投与を中止します。
当院でもボトックス治療を行っておりますので、ご希望があれば、当院にご相談下さい。
上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談してください。
●一般の方向けですので医学用語が必ずしも厳密ではありません。
●無断での記事転載はご遠慮ください。
●本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先させてください。