745:コンタクトの消毒液が入った時の対処法
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
今週のテーマは「コンタクトの消毒液が入った時の対処法」です。
コンタクトレンズについた細菌の除去、減少をしてくれる消毒液ですが
使い方を誤ると様々なトラブルが発生してしまいます。
以下では消毒液の種類ごとの特徴を説明します。
ソフトコンタクトレンズの洗浄液
- MPS(マルチ・パーパス・ソリューション)によるこすり洗いタイプの場合は、界面活性剤などの消毒成分はごく低い濃度で入れられているので目に入っても害はありません。
- つけ置きタイプの洗浄液の場合は、そのまま眼に入ると眼障害をひきおこすことがあります。つけ置きタイプの多くは、過酸化水素を用いてレンズの消毒を行っています。
過酸化水素とは、酸化剤、殺菌剤、漂白剤などに主に用いられる成分です。
過酸化水素は消毒効果が強いため、中和がされないまま装用してしまうと、痛みを伴います。また、角膜障害を引き起こし、最悪の場合失明に至る可能性があります。
そのためしっかり中和をする必要があります。専用のケースに過酸化水素液と中和剤を入れ6時間ほど放置します。中和剤が、過酸化水素を水と酸素に分解し、目に刺激のない水へと変換します。
ハードコンタクトレンズのケア用品
- ハードコンタクトレンズのケア用品には、高濃度の界面活性剤や酵素などが用いられています。界面活性剤は、多くは洗剤に用いられている成分です。
この成分はそのまま目に入ると角膜障害を引き起こし、最悪の場合失明に至る可能性があります。そのためしっかり洗い流す必要があります。
もし目に入ってしまった場合には直ちに大量の流水またはぬるま湯で眼を洗い、できればケア用品の成分の詳細がわかるものを持参し、すみやかに眼科医の診察を受けてください。
※コンタクトレンズをつけたままでいると新たなトラブルの原因になります。コンタクトは外してください。
- 上記は一般的な説明です。症状が気になる方は受診の上、医師に相談して下さい。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
- 無断での記事転載はご遠慮ください。
- 本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。