841:暗いところでスマホをやると眼が悪くなる?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。
新年の慌ただしさも過ぎ、寒さが身にしみる頃となりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?今週のテーマは「暗いところでスマホをやると眼が悪くなる?」です。
日常生活でテレビやパソコン、スマホなど画面を見る時間が増えてきました。とくにスマホは使用時間が長く、夜寝る前に少しだけ…と電気を消した後に見てしまうこともありますよね。
「暗いところで画面を見たら眼が悪くなるのでは?」と心配される方も多いと思いますが、本当に視力低下に繋がってしまうのでしょうか。
〈視力低下の要因〉
おもに病気や遺伝によるものが挙げられます。しかし、屈折異常が原因で視力が低下している場合は、生活習慣が影響していると考えられます。
〈屈折異常〉
眼のピントが上手く合わないことです。
私たちの眼は水晶体の周りにある毛様体筋という筋肉によって水晶体の厚みを調節し、ピントを合わせています。
毛様体筋がリラックスすると水晶体が薄くなり遠くにピントが合い、一方で毛様体筋が緊張すると水晶体が厚くなり近くにピントが合います。
〈眼精疲労〉
スマホをしている時は、集中的に近くの一点を見ている状態です。つまり、毛様体筋が緊張した状態であるため、長時間見ていると疲れが溜ってしまいます。そして一時的に視力低下を招きます。
〈スマホ老眼〉
スマートフォンなどの画面を長時間見続けることで目の筋肉が疲れて、ピント調節機能が一時的に低下する状態です。
主な症状としては、手元が見えにくい・夕方になると物が見えにくい・小さい文字が見えにくい・顔を上げたときに視界がぼやけるなどがあります。
対処方法としては、症状に合った目薬を正しく使う・リラックスする・明るさ自動調整機能を使うという方法があります。
〈スマホ内斜視〉
内直筋(内側を向くときに使う筋肉)の力が強くなり、目の位置を整えるバランスが崩れることで発症します。
対処法としては、休憩を適度に取り目を休めることにより初期の場合は収まる可能性があります。
治療法
- プリズム治療
プリズム(光を曲げる膜)を貼ったり組み込んだりしたメガネを長時間使用し続けることによって、複視の症状や寄り目が改善されます。
- 斜視手術
斜視手術とは、内直筋などの位置を外科手術でずらし、目を元の位置に戻すことにより改善されます。
〈スマホ緑内障〉
スマホの使用によって眼圧が上昇し、緑内障の進行を招く可能性があるため、注意が必要です。
〈原因として〉
スマホやゲームを下を向いた姿勢で長時間使用すると眼精疲労が生じ、眼の中や首や頭へ血流を良くしようと働き、眼圧が上昇します。
スマホの画面から発せられるブルーライトは、入眠を妨げるリスクがあります
〈VDT症候群〉
VDTとはビジュアル・ディスプレイ・ターミナルの略。
パソコンやスマホなどのディスプレイを使った長時間の作業により、目や身体や心に影響のでる状態のことです。
主な症状としては、眼の疲れ、乾燥、角膜の傷つき、首や肩のこり、しびれ、だるさ不安感やイライラ、食欲不振、抑うつ状態、不眠腰痛があげられます。
予防方法としては、作業環境を整えたり、休憩をこまめに取ったりすることが有効とされています。
暗いところでは、明るいところよりもピントを合わせにくいため、より眼を疲れさせ、さらに夜遅くまで画面の強い光を浴びることで睡眠障害が起こりやすくなります。睡眠不足による疲れが眼精疲労の症状をさらに悪化させてしまいます。
暗いところでスマホをすることが直接的に眼を悪くしているわけではありませんが、使い方によって視力を大きく低下させてしまう原因になります。
これは眼を休ませることで回復しますが、放置してしまうと近視の状態が当たり前になり視力低下の常態化に繋がってしまいます。
上記のことをふまえてスマホの使用時間を短くする、使用後は眼をしっかり休ませるなど、疲れを溜めないように意識することが大切なのです。
- 一般の方向けですので医学用語は必ずしも厳密ではありません。
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•本文の内容は一般論の概括的記述ですので、個々人の診断治療には必ずしも当てはまりません。
※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。



