713:ものもらいは人にうつる?
こんにちは。新宿東口眼科医院です。 猛暑が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。 今回のテーマは「ものもらいは人にうつる?」です。 【ものもらいとは】 ものもらいは大きく分けて「霰粒腫」と「麦粒腫」の2つの種類があります。種類によってそれぞれ原因や症状、治療方法が異なります。 「霰粒腫」 瞼の中にある脂分を分泌するマイボーム腺が詰まり、脂肪のかたまりができます。症状は瞼の腫れや異物感です。痛みはほとんどなく、しこりのような肉芽(にくが)が詰まっているのでゴロゴロします。また、炎症を伴う場合は急性化膿性霰粒腫と呼ばれます。
「麦粒腫」
脂分を分泌するマイボーム腺やまつげの根元にある皮脂腺が細菌感染することで化膿や炎症を起こす病気です。局所的な赤みや痛み、痒みを伴います。化膿が進むと、腫れた部分が自然に破れ膿が出ることもあります。
【ものもらいの感染】
ものもらいは人にうつる病気ではありません。
ものもらいは多くの人の体内に共通して存在する黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌という細菌が主な原因菌といわれています。黄色ブドウ球菌は健康な人の身体からも検出されうる、自然界に多く存在する細菌です。表皮ブドウ球菌は、皮膚表面、鼻腔などの普遍的な常在菌です。体調不良などによる免疫機能の低下、ホルモンバランスの乱れ、体質的なものによって発症します。ものもらいは自然に治ることもありますが、眼科で治療した方が回復も早く、重症化の予防もできます。目に異常を感じたら、できるだけ早く眼科を受診するようにしましょう。
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※すでに治療中の方は主治医の判断を優先してください。



